2026年は、たぶん「静かに、でも確実に加速する年」になるのだと思う。
なんとなく、年明けから空気が変わった気がしている。派手な号砲が鳴ったわけではないけれど、助走を終えて、靴ひもを結び直した感じ。いよいよ、走る番が来た、みたいな。

カナダに来てからの数年間は、とにかく目まぐるしかった。出産して、大学に通って、インターンをして、就職して、その合間にまた出産して、子育てして。今思うと、よくやってたなと思う。というか、考える余裕がなかったから、できていたのかもしれない。
三男がもうすぐ3歳になる。オムツは外れ、オッパイも卒業した。あんなに自分の身体の一部みたいだった存在が、少しずつ、でも確実に私の手を離れていく。寂しさよりも先に来たのは、「あ、考えていいんだ」という感覚だった。次のことを。自分のことを。
本当は、もっとカナダで挑戦してみたかった。人脈を広げる、と言うと少しビジネスっぽいけれど、要は「会社と学校と家庭以外の世界」に、ちゃんと足を踏み入れたかったのだと思う。
私のコミュニティは、大学時代の友人、会社の人たち、学校のママ友。ありがたいし、十分だとも思う。でも、そこから一歩外に出たときに出会う人たちの考え方や価値観に、今の私はとても興味がある。カナダの人たちと、仕事の話でも、人生の話でも、もっとフラットに意見交換してみたい。
ダンスも、ずっとやりたいと思っている。身体を動かすことは、思考よりも正直だ。最近は、子どもたちと一緒にできるスポーツにも目が行く。ピッケルボール。テニスコートはたくさんあるし、しかも無料。カナダって、こういうところが本当にいい。ピンポン台が外にぽんと置いてあるのも、いかにもカナダらしい。
2026年は、とにかくスポーツの年にしたい。テニス、水泳、スケート。上手くなるとか、続けられるかとか、そういうことは一旦置いておいて、まずはやる。身体を使う。汗をかく。
それと同時に、本を読む、映画を観る、料理をする。昔は当たり前にやっていたことを、もう一度、自分の時間として取り戻したい。光浦さんの手芸教室にも、いつかじゃなくて「一度は」行ってみたい。スタンドアップコメディも、生で観てみたい。笑いの質が、日本とどう違うのか、体感してみたい。
「やりたい」を、ちゃんとやる年にしたい。ただの願望で終わらせずに、生活の中に組み込む年。
夫も、仕事で新しい挑戦が始まる。家族の誰かが挑戦するとき、もう一方が応援できる余白があるのは、たぶん今のタイミングだからこそだと思う。
長男は今年、Grade3になる。この学年を聞いた瞬間、私は一気にLAから日本に帰国した頃の自分を思い出した。あの時のカルチャーショック。今でも、身体が覚えている。でも、彼は彼の道を行く。最近は「英語の方が分かりやすい」と言うようになった。英語を話せるようにしたい、という私の野望の第一段階は、たぶんクリアしたのだと思う。
これから先、どうなるかは分からない。でも、分からないからこそ、面白い。
2026年は、人生のギアが一段上がる年。アクセルを踏み込みすぎず、でもブレーキも外して。そんな感覚で、進んでいきたい。

