こんにちは、キャリアアドバイザーの白木賀南子です。
皆さん仕事上で誰かと一緒に働くことって多いですよね?画家や作家といった、自分の作品を生み出す人でない限り、誰かと一緒に必ず仕事をしていると思います。そんな中でも、会社を経営している社長さんやリーダーなどの役割についたことがある人の誰しもがぶつかる悩みが、チームメンバーのモチベーション管理ではないかと思います。
「モチベーションが上がりません」って言っているメンバーのモチベーションをどう管理したら良いのか?という疑問を持っていませんか?
この記事ではそんな「モチベーション管理をどうすれば良いのか?」という悩みに対して、数々の大企業のIT運用プロジェクトをマネジメントしてきた経験から、解決したいと思います。
具体的には
・モチベーション管理という考え方を捨てる
・人間の本質的欲求を理解する
・相手が自分からモチベーションを上げてくれる3つの方法
の順番にご紹介していきます。
3分くらいで読めますし、チームマネジメント力やプロジェクト運営が劇的に改善される可能性が高いので、まずはご一読を!
Contents
モチベーション管理という考え方を捨てる
モチベーションとは、人が何かをしよう!と思った時の目的意識、動機付け、ある意味やる気と言ってもよいかもしれません。
周りから言われて強制的にやらせることができる物ではないですし、「モチベーション上げろ!」と命令されて上げられるものではありません。
完全に、「内発的」な物なのです。人の考えていることを知ることも難しいのに、「管理する」ことなんてもっと難しいことなのです。
なので、モチベーション管理という言葉がありますが、それはもう頭から捨てましょう!管理はできません!
人間の本質的欲求を理解する
では、人はどういう時に仕事で「やる気」が出るのでしょうか?ご自身のことを振り返ってみるのもいいと思いますが、一般的には以下のようなパターンが考えられます。
- 人に褒められた時
- 人に感謝された時
- 人に認められた時
- 人の役に立っているなと思った時
- 何かを達成した時
- できなかったことができるようになった時
アメリカの心理学者のアブラハム・マズローの提唱するご段階欲求の
ピラミッドがあります。人間の欲求は5段階に分けられ、下が優先順位の高い欲求になります。
- 生理的欲求
- 安全の欲求
- 愛と所属の欲求
- 承認の欲求
- 自己実現の欲求
たいがい、日本で暮らし、会社に勤めている人は、1と2、
つまり、生命を維持することや身の安全を守るというところはクリアしているので、3以降の欲求を満たしたいと思っている人が多いと考えられます。
参照:https://positivepsychologyprogram.com/abraham-maslow/
最初のパターンを欲求別に分けてみると、以下のようになります。
【愛と所属の欲求】
- 人に褒められた時
- 人に感謝された時
- 人に認められた時
- 人の役に立っているなと思った時
【承認の欲求】
- 人に褒められた時
- 人に感謝された時
- 人に認められた時
【自己実現の欲求】
- 何かを達成した時
- できなかったことができるようになった時
相手が自分からモチベーションを上げてくれる方法
私がITプロジェクトをマネジメントしていた時、最大で12名私のチームにメンバーがいました。自社の社員、パートナー企業の社員の方、派遣社員の方など様々な人がメンバーにいました。20代だったので、私より年上の方たちもたくさんいました。
意識することは、国籍、性別、年齢を問わず、どんな人にも共通して本質的な欲求があり、1人1人を尊重するということ。その点を意識していれば、社員やチームメンバーへの関わり方やコミュニケーションの仕方が大きく変わってくるはずです。
自分から挨拶をし、話しかける
社長、リーダーなんだから相手から挨拶してくるべき!という考えをもし持っていたら、そんなくだらない考えは今すぐ捨てて、自分から挨拶し、相手に話しかけましょう。必ず目を見て挨拶!パソコンに向かって「おはようございま~す」なんていうのは挨拶ではありませんし、相手にとても失礼です。「目は口程に物を言う」ということわざがありますが、目を見ればどういうことを意識しているか相手の考えがわかるものです。
相手に興味を持って質問する
仕事の悩みだけでなく、何に興味があるのか、どういうことが好きなのか?ちょっと仕事以外の話しもしてみましょう。共通点が見つかれば、人と人の距離はグッと縮まります。出身地が同じというだけで、なんとなく親近感が湧いた経験ってありませんか?趣味が一緒とか、好きな音楽が一緒、好きなお菓子が一緒。なんでもOKです。
日ごろから、こういった人間関係を築いておくと、いざという時にきちんと報告や相談をしてくれるようになります。
できていることは褒めて感謝、失敗の報告にも感謝
人は「褒めてもらいたい」ので反対に「怒られる」ということは嫌いです。私も嫌です(笑)できるのは当たり前と考えず、できていることを含め、その人のおかげで仕事が回っているということを感謝し、きちんと言葉で伝えましょう。
「〇〇さんがちゃんと△△してくれているから助かっています。ありがとうございます。」
「〇〇さんが、きちんと仕事をしてくれるから、売上を達成することができました。ありがとうございます。」
また、インシデント、ミス、クレームなどすぐに報告してほしいことがなかなか報告されてこないという場合は、失敗を否定する文化になっている可能性があります。そうすると、人は自ずと報告するのが怖くなり、報告しないという選択をしてしまう場合があります。
報告してくれたら、例えそれがどんなに大変なことであったとしても、冷静に、
「報告してくれてありがとうございます。まずは、状況整理と対処を先にしましょう。その後で、原因の確認と再発防止策を考えましょう。」
とって、まずは目の前の対処を行い、再発防止策を一緒に考えましょう。
よく「報連相をちゃんとしてくれない」と言っている方がいますが、それは日ごろからこういったコミュニケーションを取れていないからです。
こうして日ごろから良いコミュニケーションを行っていれば、一人一人が自分からモチベーションを上げてくれます。次のステップにチャレンジする準備ができた人には、更に重要な仕事を任せる(権限移譲)が良いモチベーションになりますが、それはまた次回お伝えしますね。
社長やリーダーは、「この人は、私のことを見てくれている、私の話しをしっかりと聞いてくれている、私のことをわかってくれている」という信頼をメンバーからいかに得られるかが、プロジェクトや仕事を円滑に進める上で重要だと思います。
ぜひ、今日からこの3つを意識して会話してみましょう!