英語文書の翻訳で気を付けるべきポイントまとめ

こんにちは、キャリアアドバイザーの白木賀南子です。

先週末くらいから、英文の契約書とその附帯条項の翻訳作業を行っています。

こういった文書の翻訳は、意味が違ってしまうとビジネス的にあとあと問題になる可能性があるため、専門用語や特殊な表現を調べるのにけっこう時間がかかりますし、確認にも神経を使いますね。

今日は、「伝わるコミュニケーション」という意味でも、翻訳する時に私が意識しているポイントをまとめてみたいと思います。

語尾を統一する

これは日本語の文書を作成する時のポイントでもありますね。英語にはビジネスライクな言い方や契約書などで使われる堅い単語はあるとしても、日本語のように丁寧語はありません。そのため、「です、ます調」にするのか、日本語の契約書のように「~ものとする」といった言い切りの形にするのかは予め決めておかないと、後から文書を見直した時に表現にばらつきが出てしまいます。

同じ単語は同じ翻訳で統一する

頻出する単語は、翻訳した単語も同じものに統一する必要があります。特に、契約書などの場合は、「第1条1項参照」など、参照先や元に言及する場合が多く、表現が異なってしまうと良くないので、意識して統一する必要があります。

もし、自分1人ではなく、複数の人で翻訳し、後から結合する場合は、先ほどの語尾に加え、こういった頻出する単語のリストも予め用意しておかないと表記揺れが多くなってしまいます。必ず、準備してから取り掛かりましょう。

例:

  • Customerは「お客様」「顧客」どちらにするのか
  • Deliverablesは「成果物」「納品物」「提供物」どれにするのか

固有名詞はカタカナに直すかどうか

固有名詞をカタカナに直すのか、英語表記のままにするのかも表現上大事なポイントになってきます。

カタカナにするメリットは、英語が全くできない、もしくは苦手な人でも読み方がわかること。

デメリットは、英文と照らし合わせた時にどれのことかわからない場合があったり、英語でやり取りする時にスペルがわからなくて困る場合があることです。

これは、時と場合によって判断する必要があるかもしれません。

余談:日本マーケットを意識したディズニー映画のタイトル

商品名などの場合は、英語の商品名をそのままカタカナにすると長くて伝わりづらかったり、逆に短すぎてなんのことかわからなかったりする場合もあるので、きちんと日本での販売戦略としてネーミングを考える必要があると思います。

映画で例えるなら、最近のディズニー映画のタイトルがいい例だなと思います。

昔の映画はけっこう分かりやすかったんですよね。主人公の名前そのままとか。

  • Beauty and the Beastは、そのまま「美女と野獣」
  • The Little Mermaidは、カタカナにして「リトルマーメイド」
  • Aladdinは、名前なのでそのまま「アラジン」

でも 、最近は

  • FROZENが「アナと雪の女王」
  • TANGLEDが「塔の上のラプンツェル」
  • Big Hero 6が「ベイマックス」

直訳したら「凍った」とか「からまった」とか、ベイマックスに至っては「すごいヒーロー6」と日本語だと全然意味不明なタイトルですよね。

私的に、このディズニー映画のタイトルを日本語でなんて付けるのかはけっこう面白いなと思っていつも注目しています。(いつかその記事を書いてみようかな)

特に、ベイマックスについては、映画をご覧になった方はわかると思いますが、英語のタイトルの意図としては6人のヒーローのチームにフォーカスを当てたい(ベイマックスが主役ではない)のに対して、日本ではマーケティング戦略的にキャラクターとしてわかりやすい「ベイマックス」をタイトルに持ってきています。

トレイラーの作り方も日本だと、ベイマックスのシーンばっかり出てきて、映画を見るまで、他の子たちがいるなんてこれっぽっちも知りませんでしたからね。(サブタイトルに至っては「キミがいてくれてよかった」ですよ。どれだけベイマックス押しなんだ!!)興味ある方は、英語版見てみてください↓

長い文章は途中で切る

英語は、カンマでそのまま補足事項を一文の中で続けたり、WhichやWhenなどを使ってその前の言葉の説明を追加したり、とにかく一文が長い!!という場合が多いです。英語で読んでいる分には、良いのですが、日本語にすると非常にわかりづらい。

そのため、日本語にする場合は、区切りの良いところで文章を切ったり、私は補足の場合は括弧書きで補足の説明を入れたりします。その方が、きちんと意味も通り、スマートに見えると思います。

直訳で意味が通らないものは意訳する

直訳で意味が通る場合もありますが、けっこうそのまま訳すと意味が通らない表現が多いです。

また、英語だとなんかストレートにさらっと書いてるけど、日本語に直訳したらビジネスじゃ使わない言葉だなというパターンも良くあります。

 

さっき、これどうしようかな・・・と思った表現を1つご紹介しますね。

 

「お客様側で○○要員を用意してください」という条件内容の中に

″All-around handyman″

という文言がありました。

 

これ、皆さんなら何て訳しますか?

 

All-roundは「万能な」といった意味があります。日本語でも何でもできる人を「オールラウンダー」と言ったりしますよね。

そして、handymanは、「便利屋」とか「雑用係」といった意味があります。

さて、これを直訳でつなげると「万能な雑用係」

 

なんか、すっごくこき使われそう・・・ですよね(笑)

 

さすがに、日本語の契約書に書けないな~と思い、悩んだ結果
「様々な依頼に柔軟に対応できる要員」とすることにしました。

 

若干、曖昧な表現ではありますが、意味としてはこういうことだと思います。

もっと良い表現があったらぜひコメントください。

単位は変換するのか

ちょっと例外ですが、単位を変換するかどうかというのも1つお客様にとって分かりやすい文書になっているかのポイントになると思います。

メートル法とヤード・ポンド法の違いです。本当に厄介ですよね。数字で言われても単位が違うと全然距離感覚がわかりません。

 

例えば、「9インチのケーブルを用意してください。」と書いてあったとして、お客様としては、「それって結局何センチなの?」ということになるわけですね。

 

なので、親切に単位を変換するかどうかも決める必要があります。調べるのけっこう時間かかるので、オプションでもいいとは思いますが、喜ばれることは間違いなしですね。

 

私は、なるべく元の数字も残すように表現しています。(万が一、インチの方が解かりやすかったり、商品によっては海外から輸入されたものでインチ表示の場合もあったりするので)この場合は、

 

「9インチ(22.9センチ)のケーブルを用意してください。」と表現しました。

まとめ

英語文書翻訳のポイントは、

  1. 語尾の統一
  2. 同一単語、同一翻訳の統一
  3. 固有名詞(カタカナ・英語)
  4. 長文の区切り
  5. 単位の変換

意味や表現、日本語の文法的側面など、けっこう翻訳する時に意識しなければいけないポイントは多いですよね。プロの翻訳家の方なら、もっとたくさんの注意を払っていると思います。

翻訳アプリなども年々進化しているのですが、意訳をする必要がある場合や固有名詞が入る場合は、まだまだ翻訳アプリだけに頼って正確な文書を作成するのは無理があるなと思います。

以上、社内などで翻訳をする場合にぜひ活用してみてください!

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