カナダの大学で就職支援課のような部署が定期的にオンラインのチュートリアルをやっていたので、英語レジュメの書き方について学んでみました。
日本の履歴書とは書き方や内容に違いがあります。もちろん、内容次第で採用される可能性は大きく変わるのでルールに沿って書くことが大切です。特に英語が母国語でない場合は、履歴書を書くのも一苦労です。
今回は、英語レジュメの書き方、注意点、英語と日本の履歴書の違い、採用者が求めていることは何か?を含めてご紹介します。
Contents
英文レジュメの書き方
明確で簡潔なSummary(要約)
レジュメは、皆さんのスキル、経験、実績を簡潔に説明するSummary=要約から始める必要があります。
日本の場合、サマリーを書くことはあまりないので馴染みがないかもしれません。
この要約は、最も印象的な業績や独自のセールスポイントを強調するもので、短く、要点を押さえたものでなければなりません。採用する側は、まずここを見て職種にマッチするかどうか?この人に会ってみたいかどうか?を判断します。
また、簡潔に表現したいため、同じ用語の繰り返しがないようにします。
スキルを記載する
ハードスキルとソフトスキルの両方を箇条書きでまとめます。ハードスキルには、能力や技術が含まれます。ソフトウエアなどが利用できるデジタルスキルもこちらに含みます。
ソフトスキルは人間性やコミュニケーション能力などを記載します。
当然、言語のレベルも必要なので、英語であればAdvanced level of English など英語のレベルも記載します。
希望のJob Description(募集要項)にあわせた表記をする
記載する内容は、必ず応募する職種に合わせたものにします。
そのため、希望する仕事に最も関連するスキルや経験を強調するようにしましょう。複数の職歴がある場合は、関係のない職歴や10年以上前の職歴は書かなくても良いと言われました。
ちなみに、カナダでは特にカナダ国内で働いた経験が重視されるそうなので、インターンやパートタイムでもまずは働くことが大事なようです。
箇条書きと適切な動詞を使う
箇条書きや適切な動詞を使うことで、読みやすく、インパクトのあるレジュメになります。
現職の場合は、現在進行形。過去の職歴の場合は、過去形にします。
Achieved =達成した
Managing/Managed=管理している/管理した
Creating/Created=作っている/作った
Developing/Developed=開発している/開発した
上記のように能動的な動詞を使い、皆さんの実績や責任を表現しましょう。
業績・実績を具体的に示す
採用担当者は皆さんの業績や実績の具体的な証拠を見たいと考えています。具体的な例を用いて、これまでの職務でどのようなプラスの影響を与えたかを示しましょう。
例えば、マーケティングで売上を30%伸ばした、毎月3本のプレスリリースを配信して10件のメディア掲載を獲得したなど、具体的な数字で表現することを意識します。
キーワードを使用する
Job Descriptionにあるキーワードをまずは探しましょう。そのキーワードを自分のレジュメの中に散りばめることで、採用担当者の目に留まる可能性が高くなります。
学歴とボランティア経験を記載する
学歴は全て記載しますが、履修した内容などはなるべく応募する職種に合う内容を記載するようにします。
また、職歴だけでなくボランティア経験があるかどうかも重視されますので、いつからいつまでどのようなボランティア経験を行ったかを記載します。
レジュメ作成のポイント
- 名前はメールアドレスや電話番号よりも大きく目立つフォントサイズにしましょう。
- LinkedInのリンクを記載しましょう。URLはデフォルトのままだと長いので自分用に変更します。
- 職歴は最新の職が1番上に来るように書きましょう。
- 文章は簡潔に、レジュメの長さは2ページ以内にまとめましょう。
- シンプルでわかりやすい言葉を使いましょう。専門的な言葉や専門用語など、読み手になじみのない言葉は使わないようにしましょう。
- 必ず文章校正をしましょう。誤字脱字や文法の間違いは、採用担当者にマイナスの印象を与えます。必ず何度も校正しましょう。
- 一貫した書式を使用しましょう。フォント、スペース、余白を統一することで、プロフェッショナルなレジュメに仕上がります。
- 出来上がったら第三者に見てもらいましょう。フィードバックをもらい修正することでより良いレジュメに仕上がります。
NGポイント
- 写真、生年月日(年齢)、住所などの個人情報は記載しません。
- 無関係な情報は含めないようにします。趣味や関心事など、応募する職種に関係のない情報は記載しないようにしましょう。
- 虚偽や誇張は絶対にしないようにします。正直であることは常に大切です。自分のスキルや経験、実績は正直に書きましょう。
- 派手なフォントや色は使用しないようにひます。ArialやTimes New Romanなどの標準的なフォントが良いとされます。明るい色や派手なフォントを使用すると、目立つというよりも逆に気が散ってしまうので避けましょう。
使えるテンプレート
英文レジュメの無料テンプレートは検索するとたくさん出てきますので、自分に合うテンプレートをぜひ活用してみてください。私はMicrosoftユーザーなのでWordで作成することに慣れていますが、他のアプリケーションでも良いテンプレートがたくさんあります。参考までに3つご紹介します。
Microsoft Word
Wordの中にはレジュメのテンプレートとそれに合わせてカバーレター(レジュメを送る時につける送付状)があります。編集も楽にできるので、1番活用しやすいと思います。
https://templates.office.com/en-us/resume-templates
Google Docs
Google Docsの中にもレジュメのテンプレートがあります。新規作成の「テンプレートを選択」からレジュメのテンプレートを選ぶのとができます。
Canva
デザインを重視したい場合は、Canvaのレジュメテンプレートもオススメです。resumeと英語で検索すれば英語の履歴書のテンプレートが色々と出てきます。Canvaの中で編集することが主ですが、違う形式でダウンロードすることもできます。
https://www.canva.com/resumes/templates/
英文レジュメと日本の履歴書の違い
日本では、写真・性別・生年月日・住所を含む個人情報を記載しますが、英文レジュメではこれらは記載しません。カナダでは、見た目や年齢で採用を決めてはいけないことになっています。
そのため、英文レジュメで重視されるのは、具体的な実績やスキルです。サマリー、職歴、学歴、スキル、ボランティア経験、推薦状などを記載することがあります。
採用者が求めていること
採用者は、皆さんが職務ができるか?(スキルや経験)ということと合わせて、やる気があるか?を見たいと思っています。
If you can do it and if you will do it.
また、スキル、経験、実績だけでなく、チームや組織でうまく働き、問題を解決する能力も求めています。それらをレジュメの中で表現し、この人にぜひ会いたい!と思わせるような内容に仕上げることが大切です。
まとめ
優れた英文レジュメを書くには、応募する職務を明確に理解し、自分の実績とスキルをその職務を遂行するのに適任だと示す形で表現することが大切です。
一度作成すればそのあとはアップデートしていくだけなので、海外での就職を考えている人はぜひ英文レジュメを作ってみてください。