リサーチ力のある人が共通して理解しているのが、なぜリサーチをするのか?という目的の部分です。

実はこれをきちんと理解せずにスタートすると闇雲に情報を調べて、読んでいるだけで結局なんの有用な情報も得られないということがよく起こります。

しかも非常に面倒なのが、この無駄な時間を「仕事をしている」と思ってしまうことが生産性を下げている原因の一つでもあります。

例えるならば、目的地がわかっていないのに、地図も持たずにグルグルと適当に車を運転しているようなものです。(そして、経営は走行分のガソリン代を請求されます笑)

リサーチを始める前に、どうしたら目的を明確化できるのでしょうか?いくつか質問の例を挙げてみます。

リサーチは何のために?

まず質問すべきは、何のためのリサーチなのか?ということです。

例えば、他社の事例をリサーチしてくださいと依頼されたとします。

他社の事例と言っても、目的は様々です。

その事例を何のために使うのか?

マーケティング戦略?売上アップ?研究開発?運用改善?

などなど、他社事例を活用する方法は無限にあります。活用の仕方によって必要となる情報が変わってきますので、もし不明な場合は、「他社事例を使って最終的には何をするのか?」を質問してみましょう。

リサーチは誰のために?

リサーチの結果は、最終的に誰に見せるものなのか?社内で使うのか?まとめてクライアントに提示するなか?社内ではどのレベルの人までが必要とするのか?経営層、マネージャーレベル、チーム内など様々です。

経営層が必要とする情報の性質と運用チームレベルで必要とする情報の質は異なります。

例えば、他社の事例から経営層は会社全体の進むべき方向を比較したいかもしれません。逆に運用チームはもう少しノウハウよりの情報を必要とすることが多いです。

誰がその情報を活用するのか?によって調べる情報が変わってきます。

最終成果物は何か?

リサーチした情報を最終的にどのような成果物としてまとめるのか?を把握しておくこともリサーチをスタートする前に重要なポイントです。

例えば、お客さま向けのレポートであれば、分かりやすい表現や情報の方が好まれる可能性があります。逆にマーケティングで使う場合は、専門的な用語や数値情報も専門家なので理解できますし、そういった情報が必要とされているかもしれません。

最終的な成果物をどのようにまとめるのか?を把握してからリサーチを開始すると、より明確に目的に沿った情報を探すことができます。

まとめ

何のために、誰のために、どのような成果物に最終的にまとめるか?を確認してからスタートすることで、より効果的に効率的にリサーチを行うことができます。わからなければ怖がらずに、質問する!最初に少し時間がかかったとしても、リサーチにかかる時間、リサーチした結果が思ったのと違うといった出戻り作業を防ぐことができます。