7月1日。カナダの建国記念日であるカナダデイ。街が赤く染まる日である。
真っ赤なTシャツ。赤いキャップ。Oh Canada のロゴ。知らぬ間に赤が正義の日。
「Oh Canada」はカナダの国家のタイトルで、なぜか長男のお気に入り。最近買ったそのTシャツを、嬉しそうに着ていた。次男と三男は、赤いポロシャツ。制服のように、我が家も赤く染まる。なぜか団結感が出る。不思議である。

公園ではイベントが開催されていて、プールに家族全員で入るという健やかな朝を過ごす。
冷たい水に足をつけた瞬間、あ、今日やる気あるな、と思った。自分に対して。
イベント会場では、パウパトロールとシンデレラという、なぜ組み合わせた感MAXなキャラたちのぬいぐるみと写真を撮る。いや、どうしてこのコンビ?誰がこのパートナーシップにOK出したの?などと脳内ツッコミを入れながら、子どもたちは無邪気に笑っていた。

ピザを食べ、炎天下のバルーン滑り台に並ぶ。だが、あまりの熱さに長男と次男、まさかの「滑れない宣言」。
わかる。靴を脱ぎ、手で触った時点で「あちっ」と叫んでいたもんね。

30度。え、それって普通じゃない?と言われそうだが、バンクーバー移住後の我々には灼熱級。
むしろこの熱さ、裏切りに近い。
「もうダメだ」と退散し、スーパーへ避難。
アイスコーナーの前で、私は井村屋の抹茶サンドを手に取った。
日本のアイスがあるだけで、ちょっと救われる。「あぁ、わたしの知ってるやさしさ」って思った。
なんとなく甘さ控えめ。
気のせいかもしれない。でも、信じたい。
家に帰り、クーラーの効いた部屋で涼みながら、「今日は、いい感じに過ごせた」と思う。
プール行ったし、イベントも行ったし、ぬいぐるみにも会ったし。
子どもたちを一日中ゲームとYouTube漬けにしてしまった…という謎の罪悪感からは解放されていた。たぶん。
夜は花火がある。でも10時過ぎから。
日が沈むのが遅いこの地では、花火は夜更かしとセットになっている。
小さな子どもを連れていくには、なかなかハードモード。
しかも火曜日。中途半端。
でも中途半端で、でもちゃんと祝日で、でもちょっとだけ疲れる。
そんな感じが、むしろ我が家にとってのカナダデイらしくて、ちょっと笑える。
ということで、今年も「なんとなく良い感じ」にカナダデイを過ごした我が家でした。
Oh Canada。ありがとうカナダ。抹茶サンド、美味しかったです。