バンクーバーに親子留学中、ビジネススクールでグローバルビジネスを学んでいる白木賀南子です。バンクーバーも桜がキレイに咲く季節になりました。ソメイヨシノではないけれど、春の訪れを感じさせてくれるピンク色がとても美しいです。

さて、今回はカナダに進出している日本ブランドについてご紹介します。

TOYOTA、HONDAなどの自動車メーカー、Nintendoなどのゲーム企業、Meijiなどの食品メーカーはもはや世界的にに有名な企業なのでカナダでも日常的に目にします。

家から10分くらいのところにあるショッピングモールには、UNIQLO、無印良品の他に最近はDAISOがオープンしました。

日本ブランドの中でも、私が日本では目にしたことがないのにカナダでとても有名な雑貨ブランドがあります。それが「MINISO」です。

可愛いキャラクターの文房具や生活用品がプチプラで手に入ります。私も長男のプッシュポップの筆箱をここで買いました。

日本語表記があるので、日本のブランドなんだ!と思っていましたが、調べてみると実は「日本風」ブランドでした!

今回はMINISOブランドが人気の理由について私なりの見解をお伝えします。

MINISOとは

小型電子機器、アクセサリー、おもちゃ、化粧品、文房具など、可愛くてプチプライスの雑貨を取り扱うブランドです。デンマークのフライングタイガーのような感じです。

商品のデザインや日本語の表記を見ると、日本のブランドなのかと思いきや、2013年に日本人デザイナー三宅順也氏と中国人青年実業家の葉国富氏と共同で創業した、日中混合のブランドでした。

株式会社名創優品産業が運営しています。現在世界80以上の国と地域、海外市場では1680店舗以上、世界累計4200店舗を展開しているそうです。また、2020年10月15日にニューヨーク証券取引所に正式上場したことで、グローバル展開を加速させているようです。

ロゴはユニクロ、商品ラインアップはダイソーに似ているといわれることもあります…確かに似てるかも?

<参考URL>https://www.miniso.cn/JPN/Brand/Intro

MINISOが海外で人気の理由

人気の理由はいくつかあると思いますが、今回は3つほど実際に店舗に行った私の見解をお伝えします。

まず一つは、品揃えの豊富さ。ダイソーなどの百均にあるような便利なアイディアの詰まった小型家電から文具まで様々な商品が所狭しと店内に並んでいます。入るとついつい何か購入したくなってしまいます。

二つ目に、日本的な可愛いデザイン。色使いやキャラクター入りの文具など、とにかくポップで可愛い。子どもから大人の女性まで、幅広い年齢に支持されるであろうデザインです。特にKAWAIIという言葉があるように、それを象徴するようなデザインの製品が揃っています。

三つ目が、価格の手頃さです。百均の100円(こちらでは1ドルで買えるダラーショップと言います)とまではいかないまでも、日本の3COINSのように300円〜1000円くらいで購入できるような価格帯の商品が多いように思いました。日本の可愛い商品をプチプライスで購入できるのは魅力的なのだと思います。

日本風?をうまく使ったブランド戦略

日本でも登記されているようなのですが、実態としては中国の会社だと知り、うまく日本っぽさを出したブランド戦略だなと思いました。

ある意味、客観的に日本を見ているからこそ、うまく外国人にウケる日本のデザインを取り入れることができているのかもしれません。

すみっコぐらしやキティちゃんなどのサンリオのキャラクターも海外でも人気がありますが、そういったKAWAIIキャラクターの製品を気軽に買うことができたらみんな欲しいのです。

しかし、日本企業が先行して海外進出できなかったのかな〜と少し残念な気持ちになります。

食品などと違い、雑貨は賞味期限もありませんし、品質管理がしやすいですし、法律の壁もほとんどないので、海外展開しやすいジャンルのはずです。

特許などがあるわけでもないので、もちろん広げた物勝ちということではあるのですが…カナダに来て思いますが、日本人が思うよりも、世界は日本のブランドの製品が好きです。日本企業が最初から世界市場を視野に入れて展開できたらいいのになと思います。

日本の良さをもっと世界へ

息子が通う学校の先生が春休みに日本に旅行に行ったそうです。「日本は本当に素晴らしかった!また絶対にいきたい!」との絶賛ぶり。私の大学の友人も、日本に行きたいと思っている人ばかりです。

カナダに来て思うのは、私たち日本人が日本クオリティーに慣れすぎて、世界に通じる日本の本当の良さが見えていないのでは?ということです。

自動車は圧倒的にTOYOTAとHONDAが支持されています(Teslaは別として)。テレビなどの家電は韓国に負けてしまったかもしれませんが、ものづくりの技術、改良・改善、品質、デザインなどあらゆる分野で日本の商品やサービスが世界市場に受け入れられるチャンスがあると思います。

自社の製品やサービスの価値や特徴をグローバルな視点から見直すことで、海外展開のヒントが見えてくるのかもしれません。

広報PRがうまくいっている企業の特徴はまず、己を知っているということです。

自社の強みや価値を改めて整理したい、グローバルな観点でアドバイスがほしいという方は、お問い合わせください。

日本のブランドがもっともっと世界的な認知される日を楽しみにしています。