バンクーバーに雪が降るのは、年に数回。だから、降ると街はちょっとしたお祭り騒ぎになる。子どもたちは「雪だ!」と大はしゃぎし、大人たちは「え、どうしよう…」と顔を曇らせる。カナダといえば雪深く、マイナス15度の世界を想像するかもしれないが、バンクーバーの冬は寒くはない。でも、ずっとどんより曇りか雨。雪が降ると、東京のように交通は混乱し、車は事故る。
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ウィンタータイヤ、いわゆるスタッドレスに履き替えている人は案外少ない。雪が少ないのでコストに見合わないからだろう。うちは子どもを乗せるので、毎年履き替える。ディーラーでやってもらうのに、だいたい150ドルくらいかかる。安くはない。でも、命には変えられない。
怖いのは、こちらが気をつけていても、他の車が突っ込んでくることだ。バンクーバーは渋滞も多い。島が橋でつながっているので、橋のあたりはいつも混む。さらに、車検がないので、故障したままの車も多い。時々、ブレーキランプが壊れた車が前を走る。そうなると、「今ブレーキ踏んだ!? いや、踏んでない!? どっち!?」と、こちらの精神が試される。
そんな中、多少の雪でも会社はリモートになり、学校は休みになる。バンクーバーは、雪に弱い。でも、子どもたちはそんなことはおかまいなしだ。近くの丘に行ってソリ遊び、雪合戦。次男はすべての雪だるまを「オラフ」と呼ぶので、そこらじゅうにオラフが出現する。我が家の三男坊は初めての雪遊びに大興奮で、ソリに乗せたらずっと笑っていた。
ウィンタースポーツは、やりたい気持ちはある。でも、小さい子どもたちを連れて行くことを考えると、腰が重い。スキーもほぼ初心者の私が、子どもたちの準備をしながら滑る未来を想像すると、すでに体が痛い。いつか、もう少し大きくなったら挑戦してみたい。でも今は、家の前で作られた無数のオラフを眺めながら、子どもたちの歓声を聞いているのが、ちょうどいい。
雪のバンクーバーは、楽しくもあり、大変でもある。
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