こんにちは、白木賀南子です。バンクーバーは15℃前後の日が続いており過ごしやすくなってきました。子どもたちも公園で遊んだり、ビーチに行ったり、外遊びを楽しんでいます。

さて、5月でカナダ企業におけるプロダクト開発に関わり始めてから、早くも2年が経とうとしています。

最近では「プロダクトマネージャー」という職種は、アプリやシステム開発の文脈で語られることが多いですが、私の場合は手に取れる「モノ」の開発を行っています。ITとはまた違った視点と難しさ、そして面白さがあります。

今日は、プロダクトマネジメントの仕事とは何か? について、私自身の経験も交えながらまとめたいと思います。

プロダクトマネジメントとは?

プロダクトマネジメントとは、製品やサービスの企画から開発、販売、改善に至るまで、すべての工程を推進する役割です。

目的はただ一つ、「顧客にとって価値のあるもの」を市場に届け、事業の成長に貢献すること。

プロダクトマネージャーは、その中心に立ち、企画・開発・マーケティング・営業といった多様なチームと連携しながら、全体を前に進めます。

ITにおけるプロダクトマネジメントとは?

IT業界では、プロダクトマネジメントは主にソフトウェアやアプリケーションを対象とします。

ユーザーインタビューやデータ分析を通してニーズを把握し、機能要件に落とし込み、開発チームと共に実装・改善を重ねていきます。

スピード感や柔軟なアップデートが求められる分野ですが、その分、ユーザーとの距離が近く、反応をダイレクトに受け取れるやりがいも大きいです。

メーカーや製造業におけるプロダクトマネジメントとは?

一方、製造業では、形のある「モノ」を作り上げることが中心になります。

設計から量産立ち上げ、サプライチェーン管理、品質保証まで幅広い知識と対応が求められます。

また、ソフトウェアと違い「後からアップデート」が容易ではないため、開発段階での意思決定や完成度への要求レベルが非常に高い点も特徴です。

私もIT業界出身者としては、パッケージのデザイン一つとっても、デザイン、お客様が開けた時の体験、店舗での陳列など気にかける点が多くて驚きました。

共通していえるのは?

業界が違っても、共通して大切なことは次の2つです。

常に顧客視点で考えること 製品のビジョン(ありたい姿)を明確に持ち続けること

単なるスペックや技術にとらわれず、「この製品は誰にどんな価値を届けるのか?」 を軸に、すべての判断をしていくことが重要です。

プロダクトマネジメントで必要なスキル

プロダクトマネージャーに求められるスキルは多岐にわたりますが、特に重要なものは次の通りです。

・戦略立案力:市場・競合を見極め、勝ち筋を描く力

・顧客理解力:ユーザーの本当の課題を見抜く力

・仮説検証力:試行錯誤しながら最適解を見つける力

・実行力:チームをまとめ、計画を形にする推進力

・チームビルディング力:関係者を巻き込み、協働する力

新製品開発以外にも、既存製品の改良も含まれてくるので、私は今、仮説検証のドキュメントを絶賛作成中でした。

特に私が思う大切なスキル

プロジェクトマネジメント

開発スケジュール、コスト、品質──複数の要素をバランスよく管理し、納期までに製品を完成させる力が必須です。

プロジェクトが迷走しないよう、ゴールまでの地図を描き、細かくマイルストーンを設けて進める力が試されます。

また、遅れる場合のリカバリープランやネクストステップの明確化など、とにかく前にプロジェクトを推進する力が本当に重要だと感じます。

各ステークホルダーとのコラボレーション・コミュニケーション

開発チーム、営業、マーケティング、経営層──

それぞれ立場や考え方が異なる中で、相互理解を促し、一緒にゴールに向かう推進力が必要です。

単なる調整役ではなく、全員を同じビジョンに向かわせるリーダーシップが求められます。

こっちを立てるとあちらが立たないといった場面にもよく出くわしますが、データや理論に基づいて正しい判断ができるように導くことも大切だと感じます。

ユーザ目線からの逆算

製品開発において、つい内部の事情や技術的な難しさに目が向きがちですが、最終的なゴールは「ユーザーにもたらふプラスの変化、成功」です。

「ユーザーにとってどうか?」という逆算思考で常に判断していくことが、製品の価値を高めるカギになります。

AsanaとPR FAQがすごいツールな理由

Asana(タスクマネジメント)

Asanaは、タスクやプロジェクトを「見える化」し、優先順位や責任を明確にできるツールです。

誰が・いつまでに・何をやるかを整理できるため、チームの認識齟齬を防ぎ、プロジェクトの推進力が大きく向上します。

特にリモートワークや多拠点間のプロジェクトには必須だと感じています。

PR FAQ

PR FAQは、プロダクトマネジメントにおける「ビジョン設計ツール」として非常に優れています。

リリース前に仮想のプレスリリースを書き、そこからFAQ(よくある質問)を作ることで、機能にとらわれず「届けたい価値」にフォーカスすることができます。

プロダクト開発の過程では、技術的な課題や機能追加の議論が絶えませんが、

PR FAQを常に指針として持つことで、ブレずに最初のビジョンを守り抜くことができるのです。

まとめ

プロダクトマネジメントは単なるタスク管理ではありません。

それは「誰のどんな課題を、どのように解決するか?」というビジョンを貫き、形にしていく仕事です。

顧客視点で考え続けること ビジョンを守り抜くための仕組み(PR FAQなど)を持つこと ステークホルダーと共に前に進む推進力を持つこと

これらを意識しながら、これからも「モノづくり×プロダクトマネジメント」の世界での挑戦やナレッジの提供を続けていきたいと思います。