カナダにおいてフルタイムでプロダクト開発に関わって、丸1年が経ちました。
これまで、社長から引き継いだ新商品の開発を進め、アクセサリー的な商品は2つローンチしてきました。
そして、ついに10月には足掛け2年かけて開発してきた新商品が発売されます。長い道のりでしたが、その分大きな達成感を感じています。
今は、「次に向けてチームやプロセスをどう構築していくか」を考えるフェーズに入っています。

Contents
プロダクト開発とは?
「プロダクト開発」とは、新しい商品やサービスを企画し、設計し、試作し、テストし、そして市場に送り出すまでの一連の流れのことです。
単に「モノを作る」ことではなく、「どの顧客に、どんな価値を届けるのか」を考え抜き、その実現のために必要な機能やデザインを形にしていく活動です。
私の場合、IT業界にいたのでソフトウエアやウェブサイトのサポート、業務プロセスの改善などのサービスを提供していたことが多かったのですが、今回は物理的な商品なので、ローンチしたら簡単には修正できないということで、たくさんのプロトタイプ(試作品)やテスト、海外の業者とのやりとりやサンプルの確認などがあります。
貿易の知識や関税、パッケージなど本当に考えることが多いです。
これまでの振り返りと分析
まず取り組んでいるのは、過去のプロジェクトを振り返り、
- どこに時間がかかっていたのか?
- どの部分は効率化できるのか?
を丁寧に洗い出すことです。
私自身、プロジェクトの進行が遅れた要因が「仕様変更」や「サプライヤーとの調整」に集中していたことに気づきました。今後はそこをどう改善していくかがカギになります。
プロダクトマネージジメントとは?
「プロダクトマネジメント」とは、商品やサービスを「企画 → 開発 → 発売 → 改善」という一連のサイクルを、顧客価値とビジネス目標の両方を満たすように管理することです。
よく混同されやすいのが「プロジェクトマネジメント」。
プロジェクトマネジメントが「納期や予算を守って、決められたタスクを遂行すること」に重きを置くのに対して、
プロダクトマネジメントは「どんな商品をつくるべきか?なぜそれをやるのか?どんな価値を顧客に届けるのか?」といった、もっと根本的な問いに向き合う役割です。
もちろん、プロダクトマネジメントの中に、プロジェクトマネジメントの知識やスキルも必要になってきます。
また、「プロダクトマネージャー(PM)」とは、プロダクトの成功に責任を持つ役割のことです。
エンジニアやデザイナー、営業やマーケティングといった多様なチームの間に立ち、全体を調整しながら、商品を市場に出すまでを導きます。
私はまだ正式に「PM」という肩書きではありませんが、実質的にはPMのような動きをしていると感じています。そこで、専門的なリソースやカンファレンスに参加し、AI活用も含めた最新の知見を学ぶようにしています。
プロダクト戦略とプロダクトロードマップ
次に取り組んでいるのは「プロダクト戦略」と「プロダクトロードマップ」の整理です。
プロダクト戦略とは?
会社のビジョンや顧客ニーズに基づいて、「どんな商品を、どの順番で開発していくか」を定める方針のことです。
プロダクトロードマップとは?
戦略を実行に落とし込むために、「どの時期に、どの機能や商品を開発・発売するのか」を時系列で示した計画書です。
この2つがあると、開発チーム全体が同じ方向を向きやすくなり、リソース配分や優先順位の判断もブレなくなります。
第二象限に時間を使う
日々の業務は「急ぎで対応しなければならないこと」に追われがちです。
しかし、私が意識しているのは「第二象限」、つまり「緊急ではないが重要なこと」に時間を投資することです。
例えば:
- 開発プロセスを体系化する
- チームの役割分担を明確にする
- 将来のためにベストプラクティスを学ぶ
こうした積み重ねが、長期的には大きな成長につながると信じています。
まとめ
フルタイムでのプロダクト開発1年目は、がむしゃらに走り抜けた期間でしたが、ITサービスに対して、物理的な商品の開発プロセスも経験できていることは、私にとって非常に面白い仕事ができているなと感じます。
また、カスタマーサポートからスタートした私のキャリアが、マーケティングや広報PRを経て、商品開発に遡ってきているのも面白いなと感じています。
顧客体験を1番に考えて、商品を開発することは当たり前だろ!と思っていましたが、そうではない商品も数々見受けられます。
せっかく心血注いで作った商品が売れないのは悲しい!
だからこそ、商品開発の段階から、ローンチ時点のことを考えるPRFAQの作成など、ご興味ある方はぜひお知らせください。