レストランに行ってオムライスを注文しました。40分経って出てきたのはカレーライスでした。

皆さんならどうしますか?

A. 指摘して作り直してもらう

B. 指摘はするが、時間がないのでカレーを食べる

C. とりあえずカレーライスを食べる

私はBの場合が多いのですが、うちの主人は絶対にAです(笑)

我が家のことはさておき、「この時間かかったのに注文したものと全然違うものが出てきた!」事件は日常的に仕事においても起きているのではないでしょうか?

本人は一生懸命時間をかけて仕事を頑張っているつもりなのですが、全然違う物を作るのに必死。

これは経営者や上司からすると、

「なんでもっと早く相談や確認をしないんだ!」

と思うのは当然です。

「いや、私はスパイスをインドで調達して、じっくりことこと3時間かけて煮込んで寝ずに番をして頑張ってきたんですよ!」

と頑張って仕事してるよアピールをされたとしても、オーダーと出てきたものが違えばそれは成果が出ていないので無駄な作業になります。過程はもちろん大事なのですが、どんなに過程を頑張っていたからといって結果として要望通りの物が出てこなければそこはシビアなのがビジネスの世界。

でも、最初からすべて上手くできる人はいません。こういった問題を防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか?少しコミュニケーションの仕方を変えるとちゃんとオムライスをオーダー通りに作れるようになってくるはずです!

人によって違う問題の根はどこか?

まずは、部下や後輩のどの過程に問題があるのかを探ります。

考えられるパターンはこんな感じですね。

①そもそもオムライスを知らなかった

②正しいオムライスの作り方がわからなかった

③オムライスはできないけどカレーならできると勝手に解釈してメニューを変更した

それぞれのパターンを見ていきましょう!

オムライスを具体的にイメージさせる

①のそもそもオムライスを知らなかったパターンは、指示を聞いた時に最終的な成果物をきちんとイメージできていないのに、なんとなく「はい」と言って仕事をスタートしてしまっています。

まずは、オムライスがどんな物なのかイメージをしっかり伝えること。できれば、具体的な説明で写真やサンプルみたいなものがあればベストです。

オムライスの中身がケチャップライスなのか、バターライスなのか?ソースは、デミグラスのかトマトソースなのか?

掘り下げて言語化するほど、求めている精度の高いアウトプットが期待できます。

考え方のヒントで作り方を明確にさせる

②の作り方がわからなかったパターンですが、これは料理の場合はレシピ本があれば解決ですね。

仕事においては、業務マニュアルになります。ただ、マニュアルがない場合は、作業工程や過程を明確にすることです。

例えば、「顧客向けのイベント企画」というオーダーがあった時に、だいたい次に何をしたらいいかがわからなくて思考停止している、または全然違うことをやり始めていることがあります。

考え方のヒントを出してあげて作業工程を明確にしてあげましょう。

  • まず何をする必要があると思う?
  • このイベントの5W1Hを考えてみては?

ちなみに、マニュアルを作る場合は具体的な数字や手順が写真付きで説明されていればベストですね。

誰が見ても同じオムライスが作れる状態を使っておけば、ノウハウも蓄積されていきます。

相談しやすい環境をつくる

①と②に関しては、わからなければ事前に確認や相談をして!と伝えることも大事ですが、相談しやすい環境を用意しておくことも大事です。

何かをスタートする前に、段取りや工程を本人の口から説明してもらったり、途中で進捗状況について声をかけてみたり、質問をしてあげたりすると良いです。

しっかりミーティングを設定するというよりも、何か雑談をするついでに相談してもらうという自然な状況を作ることも大切ですね。

人の解釈を変えるは難しい

③の勝手に解釈してカレーライスに変更してしまったパターンが実は1番厄介だと私は思っています。

お客様はお腹が空いているだろうからカレーでもいいだろう!オムライスが好きな人はカレーも好きだろう!

このパターンの人は論理的思考ができなかったり、思い込みが激しかったり、色々な問題が考えられます。

経験上、人の解釈を変更することはとても難しく、本人が気づいて変わらない限り成長しません。

本人は良かれと思って「勝手な解釈」をして「一生懸命に頑張っている」ということが、全く求められていない方向に行われていくと、お客様相手だったりした場合は取り返しのつかないトラブルになりかねません。

とにかく何か方針を変更する場合は、事前の承認を得るように伝え、できればマニュアルがあってその通りにやればできるという作業を中心にやってもらうのが良いかもしれません。

適材適所ということで担当をはずして別の得意な業務にまわすのも一つの手段だと思います。

まとめ

人を育てるのは本当に時間もかかりますが、コミュニケーション次第でその人の良さが引き出され、成長につながることもたくさんあります。

オーダーした料理がきちんと出てくるように、成果物のイメージと作業工程の明確化をぜひ意識してみてください。

イメージをすぐに共有でき、思った通りのアウトプットを出してくれる人がもし既に側にいるようであれば、その人はものすごく貴重な人材なので大切にしてあげてくださいね。