カナダのGlobal Business Management プログラムのうちの1つ、Project Management コース。そこでの学びをこのブログでもシェアしていきます。
私の通うKPUという大学はもともとは専門学校が大学になったという歴史があるそうで、少人数クラスでただ勉強するというよりもどうリアルなビジネスの現場に知識を当てはまるかを重視しています。
今回のクラスも35人で、カナダ以外にインド、ペルー、フィリピン、ブラジル、ベトナムなど世界各国から生徒が学びに来ています。残念ながら日本人とはまだ1人も会っていません。UBCとかの方が有名な大学なので、恐らくそちらには日本人いるのかもしれません。
教授のことは下の名前で呼び、フランクな感じですが、毎週大量のリーディングとアウトプットを求められます。
過去の業務の中で、何度もプロジェクトに参加したり、リードしたことがありますが、PMBOKの勉強や取得をしたいな~なんて思っているだけで体系的に学ぶのは初めてです。
プロジェクトマネジメントはPMIの定義に基づき進んでいきますが、授業ではテキストに沿ってというよりも実際の事例などを使って進めていくようです。
ちなみに、英語で学んでいることを私の理解で訳しているので、PMIの日本語訳と違うかもしれませんがご容赦ください。ちゃんと日本語で勉強したい方はPMIの日本語のテキストなどもありますのでぜひそちらへ!
Contents
プロジェクトとは何か?
プロジェクトとは、「始まりと終わりがあるのと」であり、「今までにない新しい何かを生み出すこと」
必ず、この日、この結果をもってプロジェクトは終わりです!
ということがハッキリしていることがプロジェクトをプロジェクトたらしめる要素になります。
プロジェクトとオペレーションの違い
プロジェクトが一過性のものであるのに対して、オペレーションとは通常運用、つまり日々の繰り返しの業務です。
「建設現場でビルを建てる」がプロジェクトなら「ビルのメンテナンス」はオペレーションになります。
私が自分自身で経験した業務でいくと
「Windows OSのマイグレーショとエンドユーザ教育」のプロジェクトのあと、「ヘルプデスクサポート業務」のオペレーションに移管するという感じでした。
会社や組織を動かすのは、オペレーションです。なので、プロジェクトの最後にはオペレーションへの引き継ぎということが必ず発生します。
プロジェクトマネジメントとは何か?
プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトの要求(目的・ゴール)を満たすために、知識やツールを体系的に当てはめてプロジェクトを管理していくこと。
プロジェクトマネジメントに必要なスキル
- プランニング(計画)
- コミュニケーション能力(話す・聴く・交渉)
- リーダーシップ(実行力)
- チーム力
- 問題解決力
- タイムマネジメント
- コスト感覚
- クリティカルシンキング
など
プロジェクトの制約
- Cost 予算
- Time 時間
- Scope 範囲
- Quality 質
- Risk リスク
- Resources 資源
時間を削ろうとすると質が下がり、コストを抑えようとするとより時間がかかる。スコープが広がれば、コストも時間もかかる。
それぞれが影響し合っているので、このプロジェクトでは何が1番優先なのか?を念頭に置いておくことが大事です。コストなのか、時間なのか、スコープなのか?
プロジェクトの5つのフェーズ
Initiation 立ち上げ
立ち上げのフェーズであり、計画に入る前にそもそもこのプロジェクトがどんな新しい価値を生み出すことができて、本当に実現可能か?を定義します。
Planning 計画
計画を立てます。いつ、どこで、誰が、何を、どのように実行するのか?
このプランニングにはたくさんの思考が必要です。ここがしっかりしていれば実行は楽に、ここをおざなりにすると多くのプロジェクトが失敗に終わります。
Executing 実行
実行フェーズ。ここがPMこと、Project Manager が最も時間をかけるところです。特に一人ではプロジェクトは実行できないので、コミュニケーションスキルや交渉スキルが必要になります。
Monitoring&Controlling 制御
プランの通りに行くことはほとんどなく、大概はリソース不足、遅延、予算オーバーなど多くの問題が発生するので進捗を把握し、問題に対処し、期日までにプロジェクトを成功に導きます。
Closing 完了
最後にナレッジの蓄積やオペレーションに渡すためのフローや資料作成などプロジェクトを完了するためのフェーズが入ります。
プロジェクトが失敗する最大の要因
Poor planning
とにかく計画がずさんだとプロジェクトは失敗します。
私も実際、オペレーションを1ヶ月で前任者から引き継ぎながら、運用フローの改善をするという今思えば無謀なプロジェクトにアサインされ、見事に失敗した経験があります。
そもそもオペレーションがうまく回っていないから運用改善のプロジェクトがあるはずなのに、同じリソースでオペレーションをそのまま引き継いだ上に改善を行うというのはどう考えても時間が足りませんでした。
私のところに下りて来た時には既に期日もスコープもお客様と約束されていたので、(お客様側が期日は勝手に短くしてきた経緯もありますが)実現不可能な計画がされていたと感じます。私も当時はそれに対してきちんと交渉出来なかったのは自分のリーダーとしての落ち度だったなと感じています。
Project Knowledge10のフレームワーク
これらについては今後詳しく学ぶことになりそうです。
• Project Integration Management.
• Project Scope Management.
• Project Time Management.
• Project Cost Management.
• Project Quality Management.
• Project Human Resource Management.
• Project Communications Management.
• Project Risk Management.
参照:
PMBOK? Guide's PM Areas - Produce a Infant Activity Gym
10×5の組み合わせでタスクを洗い出す
フェーズとナレッジを組み合わせることで、プランニングの段階で何が必要になるか?を考え抜くことが大切です。それをしておかないと、実行に移した時に生じる問題に的確に対処することができません。まずは、計画をしっかりと。
プロジェクトマネジメントが活きる職種
実はどんな業界においてもプロジェクトマネジメントのスキルは活きてきます。
ITはもちろん、飲食、医療、建設、農業、エンタメ、ファッション、スポーツ、行政、教育など、ステークホルダーや範囲や期間は違えどプロジェクトとして成立することはたくさんあります。
料理や結婚式といったプライベートなこともプロジェクトの一つと考えることができます。
なので、プロジェクトマネジメントのスキルは誰もが身につけておいた方がよいスキルであり、身につけることでよりスムーズに目的やゴールを達成することができます。
ある意味、私が大学のプログラムを終了するまでも一つの大きなプロジェクトです。
これが成功するかどうかは、今の私のプランニングフェーズにかかっているのかもしれません。