忙しかったはずなのに、なぜか「ちゃんと味わった一年」だったなと振り返ります。

2025年は成果や出来事そのものよりも、それらをどう受け取り、どう位置づけたかが強く記憶に残っている一年でした。

がむしゃらに走り続けるのではなく、立ち止まりながら進む。そんな感覚を初めて自分の中で肯定できた一年だった気がします。

カナダ企業での商品開発が「役割」として定着した

2月に大学の卒業式があり、家族で参加できて節目を楽しむことができました。

カナダ企業でフルタイムの商品開発を担当してから、ちょうど1年が経ちました。大学時代にインターンとして関わってからはもう2年ほど。

この一年で一番大きかったのは、仕事の内容そのものよりも、自分の立ち位置がはっきりしたことでした。複数のプロジェクトをリードし、2つの新商品のローンチを経験。BC プロダクトカンファレンスなどにも参加して、視野を広げることができました。

開発、調整、意思決定、Go To Marketの戦略から発売までの一連の流れを担う中で、評価をいただき、昇給という形でフィードバックも返ってきました。久々の会社員ということもあり、なんだか新鮮ですが、嬉しかったです。

ただ「やっている」ではなく「任されている」。その感覚が、海外での仕事として、ようやく自分の中で腑に落ちた一年でした。

日本のものづくりと北米市場をつなぐ現場経験

2025年は、日本とカナダの架け橋として、日本出張が実現した年でもありました。

日本の工房を訪れ、図面や試作、素材や焼成の難しさを現場で体感しました。

土は生き物のようで、湿度や温度、焼き方ひとつで結果が変わります。

オンラインでのやり取りだけでは分からなかった「精度を出す」ということの重みを、身体感覚として理解できたのは大きな学びでした。

同時に、日本の丁寧なものづくりを、北米市場でどう価値として伝えるか。

単に品質が良い、歴史がある、という話ではなく、「なぜそれが今の市場で意味を持つのか」を考える視点が、よりクリアになったと感じました。

自分の担いたかった、橋渡し役を、改めて実現できる喜びを感じました。

PR視点の商品開発と伴走型支援

日本向けの販促・PR支援も、2025年は引き続き継続して行わせていただきました。

今やっている商品開発の学びも含めて、導入事例や商品や活動の背景を整理し、言葉にし、伝わる形に整える、日々の作業よりも、全体の文脈を一緒に考える役割を担うことを意識しています。

その中で、「PR FAQ」や「逆算型PR」という考え方を、自分なりの言葉で整理し始めました。

作ってから伝えるのではなく、伝わった未来から逆算して作る。

商品開発とPRが分断されていない、この視点こそが、これまでのIT、マーケティング、商品開発の経験が一本につながった感覚でした。ここは、今後もっと落とし込んでいきたいと思います。

フルスロットルをやめたという選択

2025年は、働き方や価値観を見直した一年でもありました。

キャリアのため、永住権のため、家族のために走り続ける、目標達成することが当たり前だった時期もありました。

けれど、子どもとの時間や、日々の暮らしの質を考えたとき、「ずっと全力で走り続けること」が最適解ではないと感じるようになりました。

フルスロットルをやめることは、後退ではない。

何を優先し、その選択を認めてあげることが重要だと、ようやく思えるようになりました。

フラメンコが「自分の軸」

プライベートでは、フラメンコの時間が静かに、でも確かに自分を支えてくれました。

9月にはバンクーバーフラメンコフェスティバルでフラメンコの舞台を観に行き、「やっぱり好きだ」と素直に感じられた瞬間がありました。

そして初めて、バンクーバーで対面のフラメンコレッスンにも通うことができました。

身体の使い方、音の感じ方、空間の共有。

身体を使って、表現することが自分にとってどれだけ大切かを再確認しました。

仕事でも人生でも、「表現」があるからこそ、バランスが取れていると思っています。

そんな当たり前のことを、3年ぶりに実感できました。

家族と旅する時間

3人の息子たちは、2歳、4歳、8歳になりました。可愛くて仕方ありません。英語での会話も自然とできるようになりました。

夫も嬉しいことに、ずっと(私が)願っていたカナダでの仕事を得ることができました。

特に、家族旅行も印象深いものになりました。

ケロウナへの長距離ドライブ(しかもスノータイヤがまだ必要だと気づかずに、タイヤ交換してしまったので、家族用の大きな車ではなく私の小さなシビックにギュウギュウになっての旅)、ワイナリー訪問、ブルーベリー狩りや妹家族とのバンクーバー・ロサンゼルスのディズニーランド旅行。

身近なところでは、家族全員でアイススケートま始めました。

どれも親子の時間、家族の絆を深めてくれる、体験でした。

旅は、子どもにとっても刺激が多く、旅行後はみんなよくしゃべるようになったり、進化を感じます。

大人も知らないところに行く、新しい発見がある、など、幸福感につながることは間違いありません。

またロサンゼルスに住んでいた頃の幼馴染の姉妹がバンクーバーに旅行に来るということで何年かぶりの再開が実現したのも嬉しかったです。

2025年を振り返って

2025年は、目標や成果、それ以上に、自分は何を担い、何を大切にしたいのかが言葉になった一年だったと思います。

忙しかったはずなのに、ちゃんと味わえたのは、きっとその軸が少しずつ定まってきたからではないかなと。

2026年に向けて

来年は、PRと商品開発をつなぐ専門性を、無理のない形で育てていきたいです。

カナダでのモノづくり、既存のお客様との関係を大切にしながら、日本と海外をつなぐ役割も続けていくつもりです。

そして、フラメンコと暮らしの余白を、これからも手放さないでいられるように、小さくても継続していきたいです。

走りすぎず、でも立ち止まりすぎない。

そんな一年にしていきたいなと思います。